僕が田舎で暮らすまで 1
唐突ですけど、僕の、今の田舎暮らしについて語らせてください。
僕は、昨年の春まで東京都で住んでいた。
夢があり、それを追いかけて、バイトをしながら30代半ばのこの年まで暮らしていた。夢がなんだったかは、あんまり気にしないでいただきたい。。。
東京都に出てきたのは、単純にチャンスが多いだろう、という気持ちだ。
都会への憧れもなく、大金持ちになりたいわけでもなかった。ただ、その時やっていたことを続けていきたく思っていて、一生続けるなら、仕事にするしかないだろう、そう思った。
十数年がたった。
僕を認めてくれる人はいないでもなかったが、自分が思う夢の形には届かなかった。実力不足、努力不足が理由だ、と言えば簡単だが、心の中は嵐だ。
年を追うたび、さらに真剣にのめり込む毎日。。。しかし、ある日めぐってきた大きなチャンスを逃した僕の心は、一年をかけてゆっくり、しかし再起不能なまでに折れた。
つづく